基準づくりのツールとして上位役職者から受検

S検導入事例/株式会社しまむら様

 1950 年に創業、神奈川県平塚市を中心とした湘南エリアに「しまむらストアー」11 店舗を展開する、株式会社しまむら。地域に根差した店舗運営を続ける一方、昨年はドラッグストア内に生鮮テナントとして出店するなど、新たなチャレンジも進めている。同社では 2024年より「S検」を導入。人事ご担当者様、実際に受検された方にお話を伺った。

現場での役割を明確化するテキスト

株式会社しまむら 野口優・人事総務部長

 湘南エリアで鮮度・品質の高い品揃えを展開、お客様の支持を集める、しまむら。 コンパクトな店舗も多く「地域密着」を何よりも大切にしているという。 お客様はもちろん、地域の和菓子店など小規模事業者とも連携し、地元商品を積極的に取り扱う。 単なる仕入先ではなく地域全体の取り組みの一環を支える存在でありたいという想いが根底にある。 同社の惣菜製造を手掛ける子会社・グリーンフーズは、地元食材を活かした惣菜「湘南産トマトとさばマヨのチーズ焼き」で「お弁当・お惣菜大賞 2025」最優秀賞を受賞するなど、その商品力の高さがうかがえる。

 今回お話を伺った野口優・人事総務部長は、店長として長く現場に立ち続け、約7年前に人事に異動となった。 「着任して 2 年目に、人事制度そのものを見直しました。 職務基準書も整備したのですが、1枚の紙だけでは具体性に欠けると感じていました。」

 たとえば、マネジャーとは何をすべき存在なのか。 文章では定義できても、実務としてイメージしづらいという違和感を覚えていた中で、S検の活用を思い立ったという。 スーパーマーケット・トレードショーの当協会インフォメーションなどで、以前からS検の存在は知っていたそう。 改めてS検のテキストを取り寄せ、内容を確認した。

 「テキストには『マネジャーってこういう仕事をするべきだよね』、という内容が、とても具体的に書かれていました。 仕事内容も含めて、これは活用できると感じました。」 S検テキストは知識の羅列ではなく、現場での役割・判断・行動がイメージできる構成になっている。 その点が人事制度の“言語化しきれない部分”を補完してくれると感じたという。

役職上位者から受検した理由

 S検の導入にあたり、同社では「上の階層から順に受検してもらう」こととした。 まずはシニアマネージャー、副店長クラスが受検。 その翌年には全マネジャーへと対象を広げた。

 「マネジャーを目指すための検定なので、本来は下の階層から受検するものかもしれません。 しかし、当社では『部下に教える基準』を統一させたかったのです。 だからこそ、上の階層から受検に取り組みました。」

 指導する側が共通の物差しを持つことで教え方のバラつきが減り、組織としての一貫性が高まる。 S検を単なる資格ではなく、基準づくりのための教育ツールとして活用している好例と言えよう。 実際に受検した方からも前向きな声が多く届いたという。 「これまでは、人によって教え方がかなり違うことも実際ありました。 S検に取り組むことで、会社としての『あるべき姿』や自身の役割が明確化し、部下にも教えやすくなった、という声を聞いています。」

自部門に置き換え考える

 S検マネジャー3級を取得した中原御殿店の西山拓栄・副店長兼鮮魚マネージャーに受検の感想などを伺った。 「仕事において実践的な内容がほとんどで、たいへん勉強になりました。 理解している内容については復習や確認の好機となりましたし、理解が深められていない点も多く、売場づくりや販売手法、人員のマネジメントまでスキルアップできたと感じます。 難しい単語や計数も、自部門に置き換えて考えると、身近に感じやすくなりました。受検を通じての学びを現場に取り入れ、貢献できるようにしたいです。 合格はしましたが、まだまだ足りない所もありますので、定期的にテキストを見直し、さらにスキルアップを目指します。 これから受検をされる方、スーパーマーケットの教科書のような検定です。 もちろん合格をしなくてはいけませんが、第一に自分のスキルアップになる検定です。 学んだことが次の日から仕事に反映でき、楽しくなりますよ!」

今後は受検階層拡大へ

 同社では今後、サブマネージャーなどの階層へも段階的に受検を広げていく考えだ。 また、「食品表示」や「バイヤー級」など専門性の高い講座にも注目しているという。

 「食品表示は、店長クラスでもまだ理解が充分でない面もあります。まずはバイヤーや上位役職者が学び、それを現場へ落とし込んでいく流れを作りたいですね。」(野口部長)

当協会機関誌「セルフサービス」取材より
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