最初戸惑ったが受験して良かった!
東京都大田区南馬込、桜並木に面した住宅街の一角にある食品スーパーマーケット、スーパーキタムラ。同社では社内研修制度の一環として、今年初めて「S検」を導入し、社長や役員も含む正社員・契約社員、全 22 名で「ベーシック 1 級」にチャレンジされました。合格者に資格手当が導入されるなど支援体制が組まれる中、実際に試験に臨んだ従業員の皆様はどう感じたのか、お話をお聴きしました。
受けたくないと思ったけど
はじめに、レジを担当されている村田彩乃さんにお聴きしました。

「『業界の知識を身につけるための試験を受けていただくことになりました』と聞いて、最初は『なんで契約社員の私まで受けなきゃいけないの?子供たちの手前、落ちたとは言えないし、やりたくない』と思いました。当社では一定の学習期間・受験期間が決められ、その間に合格を目指すのですが、最初は『どうせ受からない』と諦めていたので、残り1 週間になって『ダメでも、やれるところまで...』と思い直して、勉強を始めました。自宅では家事などもあってなかなか時間が作れないので、仕事の合間にテキストを開いて、ポイントをノートに書いて覚えました。
最初はイヤイヤでしたが、勉強を進めていく中で、スーパーマーケットに関する知識を得られたことで、今までとは少し違った視点で職場を見られるようになりました。『これはナントカ陳列だ!』などと、他の従業員と言いあってみたり、お客様が店内を歩かれている様子を見て、これは『導線』を考えてレイアウトが作られているのだ、などと考えたり。
レジ部門の仕事では原価管理などもありませんので、他の部門の従業員が毎日、計算などに苦労していることもわかりました。『へぇ~、そうだったんだ』と感じることが多く、ベーシック 1 級は挑戦してみて、良いものだったと思います。当店は、お客様との豊富なコミュニケーションが特長、強みです。今回学んだことも活用して、お客様をお迎えしていきたいですね」
陳列の仕方にも新しい発見が
今回、社内で最高得点となった惣菜部門のチーフ、渡邉健太さんも、「S検」ベーシック 1 級を受験する前と後で、感じ方が変わったと話します。

「これまで検定試験などを受けたことがなかったので、正直『なんで今さら』『チーフとして落ちるわけにもいかないし...』という気持ちでした。休憩中などにテキストを読んだり、過去問を解いたりして、少しずつ準備していました。
惣菜の陳列では使わない、加工食品部門での陳列手法を改めて見て『こういう意図で陳列してるんだな』と気づくこともあり、他社さんの店舗を見学に行った時にも、これまで気づかなかった新しい見方ができるようになって、面白さを感じました。
試験での端末操作については問題ありませんでしたが、第一部では惣菜部門以外の問題も多く、けっこう苦戦しました。テキストを思い出しながら回答していたら、残り時間が数十秒になってしまい、とても焦りました。第二部では計算問題が多く、こちらも時間ギリギリまで解いていました。計算ミスや式を間違えているんじゃないかと不安でしたが、合格できて安心しました」
社長も含め全社でチャレンジ
「落ちてもいいから、まずはやってみよう。やってみて、それからまた考えよう、と取り組みました。社長も役員もみんな受けるべき。自らやる気を見せないと、社員だってやる気になりませんよ」
と語るのは、今回「S検」導入を決定した、北村成吏社長。そこには、どのような想いがあったのでしょうか。